掲題の通り、LinuxにOracleDB(11g)をインストールする方法について書きます。
「(その3)」の続編記事です。
https://rainbow-engine.com/2017/05/05/linux_oracledb_3/
■目次
(6)データベースの作成
(6-1)DBCA起動
(6-2)作成モード
(6-3)データベース名
(6-4)管理オプション
(6-5)管理ユーザpasswd設定
(6-6)DBファイル配置
(6-7)リカバリ設定
(6-8)サンプルスキーマの作成
(6-9)初期パラメータ設定
(6-10)ストレージ設定
(6-11)オプション選択
(6-12)データベース作成
(6)データベースの作成
(その2)でも少し言及しましたが、DB作成は①ソフトインストール直後に自動起動させるor②別途コマンドにより起動させる、の二択です。今回は②を解説します。環境変数は下記の前提で記述します。
ORACLE_BASE=/u01/app/oracle/ ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1/
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(6-1)DBCA起動
DBCAを起動します。私はリモートデスクトップから起動しますが、ターミナルやTera Term、Puttyから起動する場合は下記コマンドを使います。
cd /u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1/bin/ ./dbca
ポップアップが出ますが、”Run”を選び続行する。
起動しウェルカムページが表示されます。
Step1の画面が表示されます。今回は”Create a Database”で進行します。
(選択肢)
①Create Database:DBの作成
②Configure Database Options:DB構成の変更など
③Delete a Database:既存DBがある場合、削除も選択できる。
④Manage Templates:テンプレートの管理
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(6-2)作成モード
今回は①で進行します。
(選択肢)
①General Purpose or Transaction Processing
>Webオンラインアプリケーションなど、細かな処理を瞬時に行う場合に使用されます。
②Custom Database
③Data Warehouse
>大量のデータを対象にした分析や結果情報を扱う場合に使う(例えば、会社の四半期/年間の収支計算など)。
“Show Details”のボタンを押すと、どの部品がインストールされたがが表示されます。
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(6-3)データベース名
グローバルデータベース名・SIDの入力です。両方とも”orcl”を入力し進行します。
SID
ホストサーバー内でのみ有効で、ホストの共有メモリにアクセスするための識別子。環境変数ORACLE_SIDで設定する。
グローバルデータベース名
DB Link作成時に関係する初期化パラメタ(GLOBAL_NAMES)。通常は”DB_NAME.DB_DOMAIN”で表現される。
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(6-4)管理オプション
Enterprize Managerの構成にチェックが入っていることを確認し「次へ」をクリック。
Enterprize Manager
ウェブ・ベースのシステム管理ツールです。OracleDB 11gでは標準でEM Database Controlが利用されます。
6-4-1.リスナー未設定エラー
※下記の警告が表示された方は、リスナー設定の手順をご参照ください。 https://rainbow-engine.com/2017/05/05/linux_oracledb_3/
<参考>リスナーのステータス確認
cd /u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1/bin ./lsnrctl status
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(6-5)管理ユーザpasswd設定
管理用ユーザ(SYS, SYSTEM, DBSNMP, SYSMAN)
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(6-6)DBファイル配置
記憶域タイプ
①ファイルシステム
>DBファイルはOSのファイルシステムで管理する
②自動ストレージ管理
>Oracle Automatic Storage ManagementディスクグループにDBファイルを配置
DBファイルの位置
①DBテンプレートの設定を利用
②全てのDBファイルで共通ディレクトリを利用
・「記憶域タイプ」で”ファイルシステム”を選択した場合のオプション。
・任意のディレクトリを指定する(デフォルトは{ORACLE_BASE}/oradata)。
③OMF(Oracle Managed Files)を利用
Oracle Managed Files (OMF)はデータベース内をファイルを直接管理する必要をなくすための機能です。データベースファイルなどのOSファイルについて、通常SQL等の中で手動でファイル名やディレクトリを与えていた所を、自動で命名・配置をしてくれます。
・「記憶域タイプ」で”自動ストレージ管理”を選択した場合のオプション。
・任意のディスクグループを指定する。
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(6-7)リカバリ設定
①フラッシュリカバリ領域
アーカイバルログ/バックアップファイル/フラッシュリカバリログ等が格納される領域。
従来は各種ログの出力先を独自に指定し管理する必要がありましたが、10gからは一元管理出来るようになりました。
②アーカイバル設定
フラッシュリカバリ領域を設定している場合、アーカイバルログはそこに移動する。未設定の場合は、自分で決めた任意のパスに配置される。
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(6-8)サンプルスキーマの作成
Oracleのサンプルスキーマを作成する場合は”Sample Schemas”にチェックを入れます。
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(6-9)初期パラメータ設定
以下の4つの項目について、設定が可能です。
①Memoryタブ、②Sizingタブ、③Character Setsタブ、④Connection Modeタブ
①Memoryタブ
DBインスタンス(SGA,PGA)で使用するメモリのサイズを設定できます。
データのキャッシュやソート処理に使われるため、パフォーマンスに影響します。
②Sizingタブ
・Block Size
データブロックのサイズ(DB_BLOCK_SIZE)を決定します。データブロックはOracleにおけるI/Oの最小単位です。『索引スキャン』の場合はROWIDでデータにアクセスするため、小さなブロックの方が効率的です。一方で『全表スキャン』の場合は大量のデータをメモリに読み込むため、I/Oを減らすために大きなブロックにする方が効率的です。
・Processes
DBへの同時接続可能数を設定します。
③Character Setsタブ
DBの文字列データ(CHAR,VARCHARなど)に関わる文字コードの指定をします。例えば、JIS X 0213の文字をDBに格納する場合は、キャラクタセットに AL32UTF8 を選択する必要があります(従来扱えなかった日本の地名・人名などの文字を含む)。
④Connection Modeタブ
◆Dedicated Server Mode(占有モード)
tnsnames.ora でSERVER = DEDICATEDと設定される。セッション毎に専用サーバプロセスがいて、セッションが切断されるまで存続する。
共有サーバより高速で、バッチ系システムに適する。
◆Shared Server Mode(共有モード)
tnsnames.ora でSERVER = SHAREDと設定される。ディスパッチャ(資源割り当て担当)を介して、ユーザプロセスより少ないサーバプロセスを共有する。リソースを効率よく共有して使用できる接続形態。
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(6-10)ストレージ設定
REDOログ、制御ファイルなどに関するパラメータの設定をおこなうことができます。
・制御フィアル
データファイルやREDOログファイルの名前/格納先などを始め、DBに関するあらゆる情報を保持する。重要なファイルのため、通常多重化する。1つでも破損するとDBは停止する。
・データファイル
OracleDBのテーブルのデータがバイナリ形式で入っている。表領域(論理構造)は1つ以上のデータファイル(物理構造)で構成される。
・REDOログ
データベースの変更に関する情報が格納されている。障害時のリカバリに利用される。
・REDOロググループ
REDOログは循環式に書き込みされます。その際の単位がREDOロググループです。すべて一杯になると書き込み対象を次のグループにスイッチします。
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(6-11)オプション選択
データベース作成時のオプションを選択する。
・Create Database ⇒データベースを実際に作成する場合にチェックを入れる
・Save as a Database Template ⇒テンプレートとして利用する場合にチェックを入れる
・Create Database Creation Scripts ⇒後で利用出来るDB作成用のSQLスクリプトの作成
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(6-12)データベース作成
1.データベース作成スクリプトの生成
2.データベースの作成
途中で下記エラー(ORA-12154)に遭遇。どうやらSYSスキーマのパスワードがポリシーに反していたようです。
http://www.lesstep.jp/step_on_board/oracle/277/
3.再度実行⇒完了
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以上です。