<目次>
(1) Excelで「接続しています」で開くのが遅い場合の解除方法
(1-1) 発生事象
(1-2) 原因
(1-3) 対処
(1-4) 参考:他のOffice製品の対処について
(1) Excelで「接続しています」で開くのが遅い場合の解除方法
(1-1) 発生事象
本記事ではExcelを開く際に「接続しています:[ファイルサーバ等のパス]」のメッセージが出て、開くのが非常に遅い事象に対する原因と対処についてご紹介します。
(図111)
(1-2) 原因
Excelのオプションに「既定のローカルファイルの保存場所」という設定がありますが、この値が悪さをしている可能性があります。
この設定は名前の通り、ローカルのファイルを「保存」しようとした際の「デフォルトのパス」を指定するものですが、この値に例えば「ファイルサーバのパス」が指定されている場合は、Excelを開いたり保存したりする際にそのファイルサーバのパスを参照しに行くため、遅延を引き起こしています。
ただ、根本的に遅延が起こる原因については、当方の方では抑えられておりません(別にデフォルトのパスにネットワーク上のファイルサーバを指定しても、起動時間に影響するとは思えない)。なので、もし分かる方いたらコメント頂けると幸いです。
(1-3) 対処
上記の「既定のローカルファイルの保存場所」を下記手順で確認(場合により修正)します。
・①Excelの「ファイル」メニューを押下。
(図131①)
↓
・②左メニューから「オプション」を押下。
(図131②)
↓
・③左メニューの「保存」を選択し、その中の「既定のローカルファイルの保存場所」の設定を確認します。
⇒この値が共有ファイルサーバのパス等の場合、これが原因の可能性があります。
(図131③)
↓
・④パスを削除して「OK」を押下します。
※デフォルトでは「C:\Users\[ユーザー名]\Documents\」になっているので、その設定に戻してもOK
(図131④)
(1-4) 参考:他のOffice製品の対処について
この事象は他のOffice製品(Word、Power Point、Outlook)等でも発生する事があるようです。WordやPower Pointについては同じ設定項目があるため、同じ対処でOKですが、Outlookのみに関しては上記の「既定のローカルファイルの保存場所」の設定が存在しないため、後述するレジストリの設定を一部追加する必要があります。
(図132)Wordの例 ⇒設定あり
(図133)Power Pointの例 ⇒設定あり
(図134)Outlookの例 ⇒「保存」メニューがない
↓
そのため、Outlookの場合はレジストリの設定を修正する必要があります。具体的には「レジストリエディタ」を開いて、下記のパスに「名前=DefaultPath」、「種類=REG_EXPAND_SZ」、「データ=[指定するパス]」の明細を追加してやる必要があります。
(追加するパス)
コンピューター\HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Office\XX.0\Outlook\Options
(図141)