＜目次＞
(１) パブリックIPとプライベートIPの違いとは？
(１-１) パブリックIPアドレスとは？
(１-２) プライベートIPアドレスとは？
(１-３) 比較表
(１) パブリックIPとプライベートIPの違いとは？
本記事では「パブリックIP」と「プライベートIP」がそれぞれ何者なのか？また両者の違いは何か？についてご紹介します。
（図１１１）
(１-１) パブリックIPアドレスとは？
「パブリックIPアドレス」は「インターネットに接続する」ために利用されるIPアドレスです。別名「グローバルIP」、「外部IP」、「WANアドレス」といった呼ばれ方をする事もあります。
パブリックIPアドレスは「ルーター」（※注１）によるルーティングが可能、つまり通信をする際の「目的地のIPアドレス」として指定する事が可能です（プライベートIPはこれが不可）
（図１２１）
また、グローバルIPアドレスは同じ端末であっても、空港やホテルなど接続するWiFiが異なれば、グローバルIPも異なります。
●ご自身のパブリックIPアドレスの調べ方
また、ご自身がインターネットに接続している時のIPアドレスはWebサービス等から簡単に調べる事ができます。こういったサービスはいくつかありますが、以下はその一例です。
・IPアドレスを検索するサービス（例）
・IPアドレスを検索するサービス（例）
（※注１）
ルーターはL3レイヤー（IPアドレス）の情報を基に、ネットワーク間でデータをルーティング（経路を選択して目的IPにパケットを届ける）ための機器です。
(１-２) プライベートIPアドレスとは？
「プライベートIPアドレス」はローカルネットワーク内（組織や学校）でで使用するためのIPアドレスで、、「インターネット上の通信には使えないIPアドレス」になっています。別名「ローカルIP」、「内部IP」、「LANアドレス」といった呼ばれ方をする事もあります。
（図１２２）
プライベートIPアドレスは、パブリックIPのようにルーティング（経路を選択してパケットをIPに届ける）が出来ず、社内や学校など組織に閉じた、ローカルのネットワークにおいて使用するIPアドレスになります。プライベートIPは別名「予約IPアドレス」とも呼ばれており、パブリックIPと識別するため、アドレスの範囲が以下のようにルールで決まっています。
【プライベートIPの範囲】
・範囲①
10.0.0.0 ～ 10.255.255.255
（サブネット：「255.0.0.0」まはた「/8」）
・範囲②
172.16.0.0 ～ 172.31.255.255
（サブネット：「255.240.0.0」まはた「/12」）
・範囲③
192.168.0.0 ～ 192.168.255.255
（サブネット：「255.255.0.0」まはた「/16」）
プライベートIPアドレスが導入された事によって、IPv4アドレスの枯渇を遅らせる事に貢献しました。
●ご自身のプライベートIPアドレスの調べ方
cmdからipconfigコマンド等で調べるのが最も簡単です。
ipconfigコマンドを実行した結果の中の「IPv4 Address」の行に書かれたアドレスがプライベートIPアドレスになります。
ipconfigコマンドを実行した結果の中の「IPv4 Address」の行に書かれたアドレスがプライベートIPアドレスになります。
（図１３２）
(１-３) 比較表
最後に、「プライベートIPアドレス」と「パブリックIPアドレス」を各種の観点から比較を整理し、表にまとめたのでご紹介します。
（表）パブリックIPとプライベートIPの違い
| ●比較項目 | ●パブリックIP | ●プライベートIP |
| 別名 | 「グローバルIP」 「外部IP」 「WANアドレス」 |
「ローカルIP」 「内部IP」 「LANアドレス」 |
| 目的 | インターネットとの通信 | ローカルネットワーク内部の通信 |
| インターネット接続 | OK（可能） | NG（不可） ⇒但し、NATを使えば可能 |
| ルーティング可否 | OK（可能） | NG（不可） ⇒LAN内でのみ使用可 |
| IPの重複 | NG ⇒全世界で一意にする必要あり |
OK ⇒異なるNWであれば、重複可能 |
| IPの発行 | ISP（インターネット・サービス・プロバイダ） ⇒インターネットの業者 |
ローカルネットワークの運用者 （ご自身の組織内のネットワークを管理する人） |
| 費用 | 有料 | 無料 |
| IPの範囲 | プライベートIPの範囲以外の残りのIPアドレス | ・範囲① 10.0.0.0 ～ 10.255.255.255 （サブネット：「255.0.0.0」まはた「/8」） ・範囲② ・範囲③ |
