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IT技術 (Technology)

Roo CodeとAzure DevOpsの連携方法

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<目次>

(1) Roo CodeとAzure DevOpsの連携方法
 (1-0) 本記事の目的
 (1-1) Azure DevOpsでのPAT発行手順
 (1-2) Roo CodeへのJSON設定
 (1-3) 接続確認とPBI取得
 (1-4) PBIデータのクエリ記述と取得


(1) Roo CodeとAzure DevOpsの連携方法

(1-0) 本記事の目的

Roo Code を使って Azure DevOps の Product Backlog Item(PBI)を取得する設定方法について解説します。 日本語での情報が少ないこの手順を整理し、認証設定やつまずきやすいポイントを共有します。
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(1-1) Azure DevOpsでのPAT発行手順

Azure DevOps にログインし、以下の手順で Personal Access Token(PAT)を発行します。
  1. 右上のユーザーアイコンをクリック → 「Personal access tokens」
    (図111)
  2. 「New Token」をクリック
    (図112)
  3. 必要なスコープを選択(最低限:Work Items Read)
  4. 有効期限を選択(セキュリティ観点から短期間推奨)
    (図113)
  5. 発行されたトークンをコピー(再表示不可)
    (図114)

(1-2) Roo CodeへのJSON設定

Roo Code 側では、以下のような JSON ファイルを設定することで Azure DevOps と接続できます。
<code>{
  "mcpServers": {
    "azureDevOps": {
      "command": "npx",
      "args": [
        "-y",
        "@tiberriver256/mcp-server-azure-devops"
      ],
      "env": {
        "AZURE_DEVOPS_ORG_URL": "https://dev.azure.com/【組織名】",
        "AZURE_DEVOPS_AUTH_METHOD": "pat",
        "AZURE_DEVOPS_PAT": "【発行したPAT】",
        "AZURE_DEVOPS_DEFAULT_PROJECT": "【プロジェクト名】"
      }
    }
  }
}
</code>
 
JSONファイルの名前や保存場所は、Roo Code のテンプレートや拡張設定に依存します。
通常は `.roo/mcp.json` などの形式でプロジェクトルートに配置するケースが一般的です。
(図121)

補足:
・URLの末尾にスラッシュ(/)を付けないこと
・PAT(Personal Access Token)は平文で貼り付けるため、管理には注意が必要です

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(1-3) 接続確認とPBI取得

Roo Code 上で接続設定が完了したら、対象プロジェクトの PBI を取得できるか確認します。 接続が正常に完了すると、PBIデータの取得が可能な状態になります。実際の取得方法については、次章で詳しく解説します。

■ ステップ①:MCP接続設定ファイルの編集
Visual Studio Code を起動し、左側メニューから Roo Code を選択します。 右上に表示される「MCP Servers」ボタンをクリック → 「グローバルMCPを編集」を選択します。
(図131)→ MCP Servers ボタン

(図132)→ グローバルMCPを編集の選択画面
■ ステップ②:接続情報の貼り付け
表示された JSON 編集画面に、前章のテンプレートを貼り付け、必要な項目を自分の環境に合わせて変更します。
(図133)→ JSONテンプレートの貼り付け画面
(図134)→ 実際に設定した例
■ ステップ③:接続状態の確認
MCPサーバーに接続されると、画面右上の接続インジケーターが緑色に点灯します。 これで接続成功です。
(図135)→ 緑ランプによる接続成功の確認

(1-4) PBIデータのクエリ記述と取得

接続設定が完了し、MCPサーバーが正常に起動している状態であれば、Roo Code を使って Azure DevOps 上の Product Backlog Item(PBI)を検索できます。以下では、Roo Code の画面からクエリを作成し、対象プロジェクトの PBI を取得する手順を紹介します。

■ ステップ①:クエリビューを開く
Visual Studio Code の左側サイドバーから Roo Code アイコンをクリックし、「Query」 タブを開きます。 画面上部の 「Server」 ドロップダウンから、事前に接続設定した azureDevOps を選択します。
(図141)→ Server 選択のドロップダウンメニュー

■ ステップ②:クエリの入力
中央のエディタエリアに、以下のような JSON クエリを入力します。 この例では、状態が “Active” の PBI(Product Backlog Item)のみを対象としています。

(例)

RainbowPlanetProjectの「Sprint 1-1」のProduct Backlog Itemを教えてください

(図142)→ クエリ記述の例

■ ステップ③:クエリの実行と結果確認
▶(Run)ボタン をクリックします。 正常に接続・認証が行われていれば、下部の結果表示エリアに、対象プロジェクトの PBI 一覧が JSON 形式で表示されます。
(動画143)→ クエリ実行と結果表示

🔎 補足:他のフィルター条件の例

以下のように、条件を変更することで、用途に応じた柔軟な絞り込みが可能です。
  • 状態で絞り込み:
    "state": "Closed"
  • 作成者で絞り込み:
    "createdBy": "user@example.com"
  • 複数条件の組み合わせ:
    {
      "workItemType": "Product Backlog Item",
      "state": "Active",
      "assignedTo": "taro.yamada@example.com"
    }
クエリの仕様は Roo Code が提供する MCPサーバーのスキーマに依存しますが、基本的には REST API の条件に近いイメージで柔軟に記述できます。
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