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CentOS Linux

さくらVPS(CentOS6)にリモートデスクトップ環境を構築する方法

投稿日:2016年4月10日 更新日:

Linuxのサーバーにリモートデスクトップ環境を構築する手順について解説します。

<目次>

0.背景・目的・前提条件
1.VNCサーバのインストール
2.VNCサーバの設定ファイル編集
3.VNC 接続用のパスワード設定
4.GNOME設定のため一度VNCを終了させる
5.GNOMEの登録設定
6.iptablesの設定
7.VNCサーバの起動
8.クライアントマシンから接続
9.VNCサーバの停止
補足

0.背景・目的・前提条件

LinuxといえばCUI(TeraTerm等のコマンドライン)のイメージがあるかも知れませんが、Windowsの様なGUI操作をする事も可能です。今回は”CentOS 6″に”VNCサーバ”をインストールしてリモートデスクトップ接続によるGUI操作を可能にする手順を紹介します。作業の「前提条件」としては下記を満たしている事が必須です。

①VPSの契約が済んでいる
②CentOS6がインストールされている
③一般ユーザの作成が済んでいる(rootスイッチが出来ること)

 

また、以降の手順は全てrootで実施します。

/* rootでないユーザでログインしている場合は下記のコマンドでスイッチします */
sudo su

1.VNCサーバのインストール

まずはサーバにTeraTerm等でログインできたら、下記コマンドを実行します。途中で「Total download size: XX M Is this ok [y/d/N]:」という問いかけが来るので「y」(“yes”の意)を入力してインストールを進めます。

/* インストールコマンドの実行 */
yum install tigervnc-server 
yum groupinstall "X Window System" "Desktop"

/* 両方コマンドとも下記の問いかけには"y"を入力する。 */
Total download size: XX M Is this ok [y/d/N]:

コンソールに”Complete!”の文字が表示されたら完了です。

/* ステータスの確認 */
/etc/rc.d/init.d/vncserver status

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2.VNCサーバの設定ファイル編集

下記viコマンドで「vncservers」というファイルをviエディタで開きます。開けたら「下記文言を追加」に書かれた文言をファイルの末尾に追記します。

/* vncserversファイルの編集 */
vi /etc/sysconfig/vncservers

/* 下記文言を追加 */
VNCSERVERS="1:admin"
VNCSERVERARGS[1]="-geometry 1024x768 -nolisten tcp"

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3.VNC 接続用のパスワード設定

VNCでは利用するユーザ毎にパスワードの設定が必要となります。手順3~5の操作は一般ユーザで実行しますので、exitで一般ユーザ(2の操作で指定したユーザ)に戻ります。戻ったら「vncpasswd」コマンドでパスワードの設定を行います。

exit
vncpasswd

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4.GNOME設定のため一度VNCを終了させる

次手順にて編集する「xstartup」ファイルは一度vncserverが起動しないと元ファイルが作成されないため、一度vncserverを起動したのちにGNOME設定のため一度VNCを終了させます。

sudo /etc/rc.d/init.d/vncserver start
vncserver -geometry 800x600 vncserver -kill :1

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5.GNOMEの登録設定

下記のviコマンドでxstartupファイルを開いて編集します。

vi ~/.vnc/xstartup

下記行をコメントアウトします。

# xterm -geometry 80x24+10+10 -ls -title "$VNCDESKTOP Desktop" &
# twm &

下記文言を追加 (2018年2月12日修正:余分なスペースを削除)

gnome-session &

上記の設定後、ファイルのパーミッション変更(2018年2月12日追記)

chmod 777 ~/.vnc/xstartup

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6.iptablesの設定

viエディタの使うのが初めての方はこちらを参照。以降の操作は再びrootで実施します。

sudo su
cd /etc/sysconfig/
vi iptables

/* 下記の文言を追加する */
/* 今回のディスプレイ番号は[1]なので、5901ポートへの接続を許可する設定を加える */
-A INPUT -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport 5901 -j ACCEPT

/* iptablesを再起動する */
/etc/init.d/iptables restart

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7.VNCサーバの起動

/etc/rc.d/init.d/vncserver start

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8.クライアントマシンから接続

今回は「VNC Viewer」を利用します
下記の5901はポート番号で、5900+ディスプレイ番号(1)=5901を指定します。

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9.VNCサーバの停止

利用終了後などは下記コマンドを実行します。

/etc/rc.d/init.d/vncserver stop

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補足

「6」のiptablesの手順を実施しないと、vnc viewer起動時に下記エラーが出現します。

ログの中身は下記の様なメッセージが表示されます。

Window manager warning: Fatal IO error 11 (Resource temporarily unavailable) on display ':1'

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-CentOS, Linux

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