レンタルサーバのcronとは？概要および設定方法やレンタルサーバ会社間での差異について

投稿日：2021年1月25日更新日：2020年12月20日

＜目次＞

(１) レンタルサーバのcronとは？概要および設定方法やレンタルサーバ会社間での差異について
　 (１-１) cronとは？
　(１-２) cronが起動しているか？の確認方法
　 (１-３) cronの初期設定方法
　 (１-４) crontabについて
　 (１-５) cronとレンタルサーバの関係

(１) レンタルサーバのcronとは？概要および設定方法やレンタルサーバ会社間での差異について

(１-１) cronとは？

Linux系OSにおけるコマンドのスケジューラ機能です。スケジューラ設定により、周期的に指定時間に指定のコマンドやスクリプト（コマンドの集まり）を自動で実行させる事ができます。

主な用途としては、定期的なメールの送信やサーバ再起動など、様々な目的で使用されます。サーバの再起動にcronを使った例をこちら（⇒別記事リンク）にてご紹介しているので、もし良ければ併せてご覧頂けたらと思います。

Cronは「デーモン」の１つであり、一度起動されると以降は継続的にバックグラウンドで起動し続けます。1分毎に起動して、予定されているタスクがあるか調べてあれば実行し、再び59秒の間スリープして、また起動して、のサイクルを繰り返しています。

デーモンについての詳細は別記事でも紹介しているので、併せてお読み頂けると理解が深まります。
https://rainbow-engine.com/linux-daemon-useful-commands/

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(１-２) cronが起動しているか？の確認方法

下記のコマンドで起動確認を行います。「ps aux」はプロセスに関する各種情報（PID、メモリ、CPU、ステータス、パス等）の一覧を表示できるコマンドです。そこから「crond」に関する明細をgrepしています。

ps aux | grep crond

実行結果が次のように表示されます。

（例）

root      1661  0.0  0.0 116876   384 ?        Ss   Jul23   0:20 crond
admin    18585  0.0  0.0 103340   888 pts/1    S+   19:02   0:00 grep crond

（図１２１）

1行目がcrondが起動している事を意味しており、2行目が直近で発生した探索の明細になります。

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(１-３) cronの初期設定方法

もし上記のコマンドで行が表示されないようであれば、最後に再起動して以降にプロセスがkillされたか、そもそもcronを１度も起動していない可能性が考えられます。そうしたケースでは以下のコマンドで初期設定を行います。

（設定コマンド）

# crondデーモンをsystemサービスに追加する
$ chkconfig --add crond
# cronをマシンの起動時に同時に起動します
$ chkconfig crond on

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(１-４) crontabについて

Crontab（cron table）はcron（デーモン）が実行予定のタスクをリストアップしたファイルです。

ここには実行予定のコマンド/スクリプトの情報と、その周期（スケジュール）の情報がリストアップされています。

（サンプル）

SHELL=/bin/bash
PATH=/sbin:/bin:/usr/sbin:/usr/bin
MAILTO=root
HOME=/
# For details see man 4 crontabs
# Example of job definition:
# .---------------- minute (0 - 59)
# | .------------- hour (0 - 23)
# | | .---------- day of month (1 - 31)
# | | | .------- month (1 - 12) OR jan,feb,mar,apr ...
# | | | | .---- day of week (0 - 6) (Sunday=0 or 7) OR sun,mon,tue,wed,thu,fri,sat
# | | | | |
# * * * * * user-name command to be executed
20 * * * * root sh /usr/bin/reboot.sh

（図１４１）

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(１-５) cronとレンタルサーバの関係

各社のレンタルサーバではcronを利用できるものが多いですが、会社によっては「有料オプション」に位置づけていたり、設定できる数に制限があったりするので注意が必要です。

また各社専用の画面を用意しているケースが多く、UNIXコマンド等に慣れていない場合でも操作できるように配慮されています。

（図１５１）例：Quiccaさんのcron設定用GUI
引用：https://www.quicca.com/support/manual/159

最後にオマケですが、下表はいくつかのレンタルサーバにてcronの利用可否を一覧にしたものです。
（表）cronの利用可否

レンタルサーバ名	cron
Quicca Plus	○ 無制限（※注5)
IQサーバー	○ 3個/IP
さくらのレンタルサーバ	○ 5個まで
Just-Size.Networks	○ 3個まで
Just-Size.Networks	○ 5個まで
Xserver （エックスサーバー）	○ 無制限（※注5)
JetBoy 次世代クラウド型SSDレンタルサーバー	○ 無制限（※注5)

（※注5）無制限の場合でも、過度の負荷を掛けた場合等は制限されたり、優先度を下げられる事があるので注意が必要です。

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