このページではみなさまが普段目にするWebページのURLのうち「ドメイン」と呼ばれる部分について、誕生の経緯やURL中でどの部分がドメインに該当するか?等を中心に記載いたします。
<目次>
(1) ドメインの基礎知識
(1-1) ドメイン誕生の経緯
(1-2) URLの構造
(1-3) ホスト名
(1-4) ドメイン名
(2) ドメインの重要な役割
(1) ドメインの基礎知識
(1-1) ドメイン誕生の経緯
「ドメイン」はインターネットにおける「住所」のようなものです。昔はインターネット上でマシンを特定するためにはIPアドレスしか手段が無い状況でしたが、IPアドレスは数字の羅列で覚えにくい事もあり、その後は意味のある単語で構成された「ドメイン名」を用いてURLやe-mailアドレスを表現するようになりました(※本記事ではURLに絞って記述します)。
(図1)URLの各部分について
(1-2) URLの構造
ドメインを理解するためにはURLの構造を知ることが必要となります。オーソドックなケースの場合、URLは次のような形式になっています。
[スキーム名]:[ホスト名].[ドメイン名]:[ポート番号]:[パス]?[引数] //(例) http://www.sample.com:8080/common/index.html?args1=abcd&args2=efgh //[スキーム名(プロトコル名∈スキーム名)]→http: //[ホスト名]→www //[ドメイン名]→sample.com //[ポート番号]→:8080 (基本は指定しない。指定なしならプロトコルのデフォルトになる) //[パス]→/common/index.html //[引数1]→args1=abcd //[引数2]→args2=efgh
ただし、この記事の最終目的は「独自ドメインの適用」であるため、本記事の中の説明は「ホスト名」と「ドメイン名」に絞り、それ以外の要素はこの記事では省略します。
「ホスト名」と「ドメイン名」について上記の例以外いくつか具体例を見てみます(※下記の例では「スキーム名」はいずれも「https:」です)
(表1)URLのホスト名とドメイン名の例
URL | ホスト名 | ドメイン | |
① | https://blog.livedoor.com/ | blog | livedoor.com |
② | https://news.livedoor.com/ | news | livedoor.com |
③ | https://sample.jp/ | – | sample.jp |
④ | https://www.sample.jp/ | www | sample.jp |
⑤ | https://teachme.foo.ne.jp/ | teachme | foo.ne.jp |
(1-3) ホスト名
「ホスト名」はURLの中でドメイン名の前にドット区切り(.)で表されている部分で、「物理サーバの別名」として「サーバの役割や用途」を表す名前になっています。
例えば(表1)④の「www」であればWebサーバである事を意味していますし、(表1)①の「blog」であればLivedoor社のブログサービス用のホスト名です。一方で(表1)②は同じライブロアのドメイン(livedoor.com)でもホスト名が異なる(≒サーバが異なる)例です。
しかし、インターネットの爆発的普及に伴い、より手軽に入力できるドメインが好まれるようになり「www」を省略するケースが多くなってきています((表1)③の例など)。
(1-4) ドメイン名
「ドメイン名」はホスト名の後にドット区切り(.)で表されている部分です。ドメイン名には大きく分けて「gTLD」と「ccTLD」の2種類があります。
(表2)gTLDとccTLDの違い
gTLD (Generic Top Level Domain) |
領域や分野で分けられており、特定の国に依存しない形式です。 |
ccTLD (Country Code Top Level Domain) |
国毎に割り当てられている「国コード」をベース(トップレベルドメイン)においている形式です。 (例) co.jp(日本登記企業等) ac.jp(教育機関等) go.jp(政府機関や各省庁等)など |
そして「ホスト名」と「ドメイン名」を連結した名前を「FQDN」と呼びます。
現代ではドメイン名にアクセスする事でWebサイトへの誘導が行われたり、ドメイン名をホスト名の様に扱うケースも増えてきています(※当ブログも、ブラウザにドメイン名「rainbow-engine.com」と入力すると、トップページに遷移します)。
(2) ドメインの重要な役割
そしてドメインには「名前解決」という非常に大事な役割があります。「名前解決」は簡単に言うとサーバ(機能を提供するコンピュータ)の「名前」と「IPアドレス」の相互変換を行う機能です。この「名前解決」を行うサーバがある事によって、インターネットで目的のページを閲覧する事ができますし、ご自身で運営するサイトも独自のドメインを取得する事で様々なメリットがあります。名前解決の仕組み等については、長くなるので別の記事でご紹介します。
↓(参考)ドメインの名前解決や運営の仕組み
https://rainbow-engine.com/domain-name-resolution/