<目次>
(1) Fit & Gapのやり方やテンプレートについて
(1-1) Fit & Gapとは?
(1-2) 現行機能の整理(機能一覧)
(1-3) 要件の洗い上げ(要件一覧)
(1-4) Gap洗い出し
(1) Fit & Gapのやり方やテンプレートについて
(1-1) Fit & Gapとは?
要件定義の手法の1つで、適用対象のシステム(既に製品化されたパッケージやWebシステムなど)が、業務要件にどれくらい合致するか?を分析する作業の事です。
(図111)イメージ図
(1-2) 現行機能の整理(機能一覧)
製品の標準的な「処理フロー」や「機能の一覧」を準備します。なければ作ります。。最低限、以下のような情報が欲しいです。画面や取引単位に纏めて行くのがよいのでしょうか。
●標準処理フロー
縦列に店員、顧客、システム等の登場人物を並べて処理の流れを整理します。
(図121)若干、列が少ないですがイメージです
●機能一覧
・機能の区分(部署など)
・機能の区分(オンライン/バッチ)
・機能のUI(画面/帳票/IF)
・機能の概要
・機能に紐付く取引名(or画面名)
・出力する帳票
など
(1-3) 要件の洗い上げ(要件一覧)
クライアント側でも同様に以下のようなインプット情報を準備します。
●業務フローの作成
縦列に店員、顧客、システム等の登場人物を並べて業務の流れを整理します。
(図121)若干、列が少ないですがイメージです
●取引(画面)や帳票の洗い出し
現行の業務で使用する取引(画面)や付随する帳票の一覧(取引一覧、帳票一覧)を準備します。画面については、画面間の遷移も整理します。
●業務のスケジュール
定期的なスパンで行う業務があれば、それらをスケジュールとして「頻度」(例:毎日/週1回/月1回など)や「時間」(例:日中、夜間など)を整理できると尚よしです。
例えば、レジの締めは「日次」で行うとか、食品の発注は「週次」で行うといった予定です。
●要件一覧の作成
上記のインプットをベースに、システムとして必要な機能を一覧で洗い出します。
(図122)
(1-4) Gap洗い出し
●要件と機能の突合
要件一覧をベースに、現行機能とのマッピングを行い、Gapを洗い出します。ここは関係者を集めて認識合わせしながら進めたいです。
Gapがあった場合、「改造するのか?」それとも「運用で回避するのか?」を検討します。
(例)
「議事録を承認する」(ハンコを押す)という業務があり、それを「電子化したい」とします。しかし、製品にはその機能が「Gap」と判断された時に、改造でその機能(電子ハンコ)を作るのか、あるいは運用を改善(例:サインで代用)するか等を検討します。
●Fit Gap分析の書式サンプル
要件の区分、内容、優先度、Gap有無、Gap内容などの情報を整理した一覧がアウトプットとなります。
→FitGapテンプレート
(図131)