＜目次＞
(１) SQL Serverで起きる「ハンドシェイクエラー」の原因について
(１-１) 発生状況・エラーメッセージ
(１-２) 原因
(１-３) 参考：SSPIとは？
(１) SQL Serverで起きる「ハンドシェイクエラー」の原因について
(１-１) 発生状況・エラーメッセージ
（エラーメッセージ）
統合セキュリティでの接続を確立中にSSPI ハンドシェイクがエラー コード 0x8009030c 状態14で失敗しました。この接続は閉じられました。理由AcceptSecurityContextが失敗しました。オペレーティングシステムエラーコードはエラーの原因を示しています。ログオンに失敗しました[クライアント：IP]
（図１１１）
(１-２) 原因
このエラーは基本的にはSQLServerが「接続要求をしたユーザを認証する事が出来なかった」事を示唆するエラーで、様々な原因で起こり得る汎用的なものであるため、原因を断定する事は難しいですが、以下に１つの事例をご紹介します。
（原因事例①）
サーバAのローカルアカウントから、サーバBのSQLServerに対してOS認証でのログインを試みたが、サーバBに存在しないアカウントのためエラーとなった（異なる物理サーバからの認証）。
このケースの場合、正しい認証情報で接続を行えば、エラーを防げる可能性があります。
（原因事例②）
Windowsユーザのパスワードが期限切れの状態で認証を試みた際に発生。パスワードを再設定後、正常に接続できた。
この事から、多くのケースではSPN（Service Principal Name）に起因する事象の可能性が高い事がうかがえます（例：サービス起動用のアカウントがActive Directory内に作られていないケースなど）
(１-３) 参考：SSPIとは？
Security Support Provider Interfaceの略でトランスポート層のアプリケーションの間のインターフェイスです（「統合セキュリティ」などと呼ばれます）。アプリケーションとは具体的には「Microsoft Remote Procedure Call」（注１）や「Windows Distributed Security」などのセキュリティプロバイダを指します。
Integrated Securityの値が「false」に設定されている場合はIDとパスワードによる認証で接続し、「true」の場合は現在のWindowsアカウントの情報が認証に使用されます。
（注１）クライアント＆サーバ間のプロセス間通信の技術
