(1) 貸借対照表(BS)の読み方
(1-1) 貸借対照表の概要
(1-2) 左右方向の意味合い
(1-3) 上下方向の意味合い
(1) 貸借対照表(BS)の読み方
(1-1) 貸借対照表の概要
貸借対照表は「ある断面(期末など)における財産の一覧」を表した情報です(ストック情報)。ざっくり言うと「右側=貸方(Credit)」に「負債の部」と「純資産の部」があり、「左側=借方(Debit)」に「資産の部」があり、左右の合計が一致するため「バランスシート(BS)」と呼ばれています。
(※但し、実際の決算書では左右に分かれていない場合も多いが、左右に並べた方が実態を捉えやすい)
(図111)
当記事ではこのBSの左右方向の意味合いと、上下方向の意味合いについて確認をしていきます。
(図112)
(1-2) 左右方向の意味合い
(図121)
(1-2-1) 右側は「純資産」と「負債」
「①純資産」は主に株主から受けた出資など「返済義務の無いお金」を指します。
(例)
・資本金(株主から出資頂いたお金)
・自己株式(株式会社が保有する自社株式)
(例)
・銀行等(債権者)から調達したお金(短期借入金や長期借入金)
・社債(資金調達のために発行する債券)
(1-2-2) 左側は「資産」
(例)
・建物や土地(資産を使って業務に使うオフィスを用意)
・ソフトウェア(資産を使って業務を行うための無形固定資産)
(1-3) 上下方向の意味合い
上下方向の区分は「流動性」によって分かれています。流動性とは「お金が必要な時にどれくらい簡単に現金に換金できるか?」を意味しています。
(図131)
(1-3-1) 「負債」は「流動負債」と「固定負債」に分かれる
「負債」は「流動負債」と「固定負債」に分けられ、それぞれの定義は次の通りです。
流動負債 | 1年以内に支払期限が到来するもの (例) 短期借入金など |
固定負債 | 1年を超えて支払期限が到来するもの (例) 長期借入金など |
(1-3-2) 「資産」は「流動資産」と「固定資産」に分かれる
「資産」は「流動資産」と「固定資産」に分けられ、それぞれの定義は次の通りです。
流動資産 |
1年以内に現金化・費用化出来る資産 |
固定資産 |
1年以内に現金化・費用化出来ない資産(長期に渡って使用するもの) |